休職状態から、短期集中で逆転合格

ぱん さん(20代女性 物流会社通関課勤務 2019年度合格 受験回数3回)

今年は3度目の通関士試験でした。1、2度目は全く勉強しておらず、会社に受けさせられたため、今年度の試験が実質初めて勉強した試験でした。

私が通関士試験の勉強を始めたのは3月です。
通信教育で受けた講座はTACの直前対策講座のみ(オンラインで受講)、またみこ会に入会したことのみで、それ以外は独学でした。
通関課で働いており、実務経験は2年ありました。現職で働く中、仕事に直結する唯一の国家資格を現在の為・将来の為にも取っておきたいと思い、通関士の勉強を始めました。
途中で諸事情により仕事を2回ほど休職しながらの勉強、という少し周りの方と違った環境での勉強でしたが、この合格体験記が、同じような経験をされている方、仕事を辞めてから勉強される方などの参考になればとても嬉しく思います。

☆使った教材、講座
・翔泳社(ヒューマンアカデミー) 完全攻略ガイド
・翔泳社(ヒューマンアカデミー) 過去問題集
・翔泳社(ヒューマンアカデミー) 通関実務集中対策問題集
・日本関税協会 計算問題ドリル
・どこでもできる通関士
・TAC「通関実務解法テクニック講座」
・通関士ポータルにある過去問(過去6年分)

3月〜4月
通関士の勉強を始めました。実務経験があるため最初は取っ組みやすかったと思います。
インプット(参考書読みこみ)→アウトプット(問題演習)の形式で進めれば良かったのですが、アウトプットは完全攻略ガイドを全てできるようにしてからやろうと考えており、のんびりしたペースで勉強をしていました。完全攻略ガイドには章ごとにチェックテストがあり分かりやすかったのですが、今となっては1章解いたらそこに対応した問題を解く形式にすれば良かったと感じています。
仕事のある日は2、3時間ほど、休日は5時間ほどしていましたが、勉強しない日もありました。
通関実務にも手をつけて置くべきだと考えており、4月に一通り過去問を解いて感覚を掴みました。
この時期は知識系の問題演習はしていなかったのですが、じっくりインプットしたことがのちのちに生きたのかもしれません。
(本当だっだらこの時期に問題演習をしておくべきです)

5月、6月
中だるみの時期でした。ほぼ勉強できていませんでしたが、完全攻略ガイドの関税法、関税定率法までは一通りインプットを終わらせました。ですが、問題演習はまだしていませんでした。

7月
みこ会に入会しました。みこさんに分からないことがあればLINEで質問しました。
この時期からようやく問題演習をヒューアカの過去問題集を使って始めました。
また、通関業法を完全攻略ガイドで1周しました。
この時期から事情があり仕事を休職することになってしまったのですが、この時期がチャンスだと考え、この頃から必死に勉強に取り組み始めました。
多いときで1日8時間ほど、少ないときで1日3時間は勉強していました。しかし、会社に通わず自分が何も社会に貢献していない…という罪悪感から落ち込んでしまい、勉強に集中できない時もありました。そのような日がある時は、1週間に1度、何もせず休憩する日を作っていました。仕事はしていなくても、働くようなタイムスケジュールで、朝早く起きて、8時間図書館で勉強し、夜決まった時間に寝る、というような規則正しい生活を送るように心がけました。
そして、この時期からTwitterに勉強記録を書き始めました。Twitterに目標とその日の振り返りを書いて同じ勉強仲間に投稿を見てもらい、いいねを貰ったり、アドバイスをもらうことで自分を鼓舞していました。

8月
やっと問題集2周目に突入しました。みるみるうちに点数が伸び始めました。勉強に打ち込み伸びを実感することで、この頃からやっと通関士の勉強が面白いと感じるようになりました。最終的に8月中に問題集は4周目までやりました。
また、みこさんに教えて頂いた「改善ノート」を作り、繰り返し間違えた部分や改善すべき点、1日ごとの目標などを書き込んでいくようにしました。このノートを作ったことで、勉強がどの点に達しているか可視化できるようになり、とても良かったと思います。
また、4月から放置していた実務の問題も再び解き直しました。初見で解ける問題は1つもありませんでしたが、2回、3回と解いていくうちにポイントが分かり、解けるようになっていきました。
この時期に、苦手だった通関実務を確実に解けるようにするには独学では限界だと感じ、TACの講座をオンラインで受講しました。独学では分かりにくかった実務のコツが分かり、受けてよかったと思います。
そして、通関士ポータルというサイトにある過去問を利用し、本試験を時間を測って通しで解き始めました。

9月〜10月
8月に受けた模試で通関実務がボロボロだったため、9月は他教科の復習もやりつつ実務に注力しました。
この時期からヒューアカの通関実務集中対策問題集を解き始めました。難しかったですが、この問題集を3周ほどすることで通関実務に強くなったと感じています。
また、苦手であった通関実務の計算問題を克服するために、日本関税協会の計算問題ドリルを2.3周ほど解きました。
直前期は1日1つの過去問を解き(2周目)、試験のデモンストレーションをしました。

10月 本番
当日は思ったほど緊張していませんでした。実力を発揮できるよう、髪はしっかり後ろで結び、家でかけるメガネをかけてラフな格好で試験会場へ向かいました。途中関税法の問題で誰も知らないような問題が出てしまい混乱することもありましたが、デモンストレーションをしていたせいか、落ち着いて試験を受けることができました。

以上になります。
合格が決まった時は、頑張りが報われたという気持ちになり、とても嬉しい気持ちになりしました。また、11月から仕事に復帰したのですが、合格発表の日は上司や同僚も会社で「おめでとう」と言ってくれました。
会社への復帰&合格することができたことで、2重の喜びになりました。

私は短期集中型だったなと感じており、決して人に勧められる勉強方法ではありませんが、直前期だったとしても努力することの大切さをこの体験記で伝えられたら良いなと思います。ほぼ独学でも充分に合格できる試験です。
最初にも述べましたが、この合格体験記が様々な方の参考になったら、それほど嬉しいことはありません。
応援しています。頑張ってくたさい。