やらなかった後悔には負けたくなかったから

msさん (メーカー勤務 2021年度合格 受験回数1回)

【はじめに】
私が通関士という資格を知ったのは、実は大学生の時でした。
もともと貿易業界には興味がありましたが、当時は学校の先生になりたいという思いもあったので、新卒で英語の先生になりました。
学校の先生もとても楽しかったのですが、学生時代に興味のあった貿易業界にも挑戦してみたいとも思い、思い切って貿易事務へ転職を決意しました。そして自身に箔をつけるべく通関士試験の勉強を始めました。

【使用教材】
①みこ会テキストと記事
②フォーサイト教材一式
③翔泳社通関士完全攻略ガイド
→全ての教科において辞書代わりに使用。
④ゼロからの申告書2020
⑤白スミレ先生の「はじめての品目分類」講座
⑥ユーキャンセレクト過去問題集(頂き物)
⑦LEC 実践力Power Up講座(申告書編・計算編)
→みこ会タイアップ企画にて単発で購入。
⑧2021〜2022年度どこでもできる通関士選択式徹底対策
⑨模試(関税協会・LEC)

【1年間のハイライト】
勉強期間:413日間、少なくとも1,200時間以上は勉強しました。
出勤前の30分(業法or関税法等)
昼休みの30分(業法or関税法等)
帰宅後最低1時間(実務メイン+他教科)
※直前期は最低2時間
休日は各日ともに最低4時間 (3教科ともやる)

時間数は比較的多い方だと思います。私自身が“他人がいつもの3倍努力して掴むもの”を10倍努力しなければ掴めないタイプなので、こんな時間数になってしまったのもあります(笑)
私と同じようなタイプの方は、ご参考になさってみてください。

過去問演習は1月から始めました。
業 法:4年分を6周。
関税法:5年分を6周。
実 務:10年分を5周。直近4年分は6周。

「過去問は最強の教材」です。答えを覚えるくらい解くべし。
間違えたところの正しい理解は絶対に放置しないことをオススメします。
ちなみに私は、解いた日付・得点・得点率を毎回記録することでモチベーションUPにも繋がりました◎

過去問を解く上で今まで法改正がネックでしたが、そこは今後みこ会でクリアになりそうですね!

【通関業法と関税法等】
・フォーサイトの過去問題集をメインで使用。
(注)練習で6割覚えていたら本番でも6割取れる、わけがないです。問題集を完璧に解けるレベルに仕上げてやっと合格へのスタートラインという感覚で勉強しました。
・通勤時間やスキマ時間にどこでも通関士で反復して勉強。
・分からないところは必ず翔泳社通関士完全攻略ガイドで調べる。

*業法
過去問や問題集を繰り返してやれば十分に対応可能でした。
他教科に比べて範囲が狭いがゆえに疎かになってしまいがちですが、毎日5〜10分だけでも業法のための時間を捻出してください。(私の場合は通勤時間のどこでも通関士でカバー)

*関税法
こちらも過去問や問題集の反復練習で対応可能でした。
私は問題を解く上で自分の答えが正の場合はなぜ正なのか、誤の場合はなぜ誤なのか、回答の隣に簡単にメモをしていました。問題の丸つけに加えてそこの丸つけもしていました。
なぜなら仮に答えが合っていても、理屈の理解を誤っていたら、次にまた正解できる保証がないからです。

初学者&業界未経験なので現場でのイメージが出来ないため、どうしてこの答えになったのか?をきちんと理解することが大切だと感じました。

【通関実務】
・フォーサイトの実務の教材だけでは手薄感があり、他の教材を使用。
・実務はとにかく数をこなした。
→申告書と計算問題を完璧にしたら30点獲得できるという意識を!

ゼロ申:12月〜3月頃までで3〜4周しました。
LEC実践力Power UP:申告書は3~4周。計算ドリルは6周しました。
LECの計算ドリルは、問題を読み解く力がかなりつきました。問題は表現の仕方ひとつで答えが変わることもあるため(この文言があるから丸に見せかけて実はバツみたいな。)、ここで鍛えられた読解力は実務だけでなく他教科にも応用されたと感じています。

分類は白スミレ先生の講座で基礎を作り、あとは申告書を解きながら覚えました。
日頃からこれって何類だろう?と疑問や興味を持って調べるようにしていたのも良かったと思います。

【さいごに】
とここまで書くと1年間順調に勉強できた人なんだなぁと思いますよね。残念ながら人生そんなに甘くありませんでした(笑)
試験までちょうど100日とツイッターで盛り上がる中、私は難病の疑いを宣告されてしまい、正直心身ともにボロボロでした。
そこからは勉強しなきゃと焦る気持ちと体調との闘いでした。
受験自体をやめてしまおうと思った時もあったけれど、「やれない理由をいくつ探したって、やらなかった後悔が勝つ」と自分に言い聞かせ、やれることをやれるだけやろうと切り替えました。

身近にいる方々はもちろんのこと、同じ目標に向かって切磋琢磨できた勉強会のメンバーにはたくさん刺激をもらい支えてもらいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

心身ともに健康でいられる環境が何よりも大切であり、受験勉強はその上に成り立つものであると痛感した1年でもありました。

さてここまで長くなりましたが、私の体験記が少しでもお役に立てれば幸いです。
次年度以降受験される方々を心から応援しています!