現状に満足できないなら、自ら行動すべし!

一般男性K さん(23歳 他業界新卒1年目 2022年度合格 受験回数2回)

【通関士試験との出会い】
 私が通関士の取得をしようと決心したのが新卒就職活動の方向転換を決めた2021年の4月末でした。当時は就職活動が上手くいかず、冷静にやりたい事を考え直しました。そうすると私が2019年の留学中に起きた「関税に関する荷物トラブル」を思い出しました。
 結論から言うと家からホームステイ先に送った荷物が止まり、関税がかかりますので約15000円払ってくださいって手紙が来た話なんですけれども、当時はとても不可解でこの時の嫌な経験が記憶に残っており、しっかり学んで関税の仕組みについて理解したいと思い立ちました。また関税を事前に把握してもっと気楽に荷物が運べるようにできる世の中にしたいなと思い、留学中に通関士試験の存在を知りました。(それ以降は留学の事で精一杯だったため一度この事は忘れます。)

【就職活動、1回目の不合格】
 やる気を持って国際物流業界への就職活動を続けましたが残念ながら機会に恵まれず、しかし家庭の事情で就職浪人は選べませんでした。そのため、他業界で働きながらもいつかは絶対に転職したいと思いました。最近は第二新卒というものもあります、しかし未経験でこの業界に転職をするのであれば絶対に取得しておきたいと考えながら通関士試験を受けました。1回目の通関士試験は5月からみこ会に入り勉強を始めましたが、学生とは言えど就職活動が7月中旬に終わってからの本格的な勉強ではしっかりとした準備が出来ず、性格的に短期間で詰め込む勉強法が苦手であった為、業法・関税法が3,4点ほど足らず不合格になりました。落ちた時は悔しかったですが、合格した年と比較すると内容の抜けや勘違いが多かった事に気付き仕方なかったなと今は思います。

【新卒でいきなり出向、耐えながら2回目の試験へ】
 1回目の試験合格発表の日から、大学卒業までは通関士の勉強から一旦離れて貿易実務検定や中国語の勉強などを続け、そして社会人としてのキャリアがスタートします。
 配属されたのが内定をいただいた企業の子会社。説明会・面接・内定式・事前研修全てにおいて子会社に配属される可能性の話を聞いておらず、配属先を聞いたのも入社の1ヶ月前でした。将来性と海外へ挑戦する事が出来そうな事を理由に選んだ企業でしたが、出向先は国内対応がメインで、就職活動では受けていなかった業界の仕事でした。業界をかなり絞って就職活動していたため、社長の兼ねてからの推薦とは聞いたものの、正直やりたくなかった仕事なので気持ちが沈みました。語学の勉強に大半を過ごした学生時代だったため、語学という私の得意な部分を奪われたら職場の人と何も変わらない、逆に劣っていると感じて働くのが辛くなりました。若さは有限、皆が頑張り始める前に頑張りたいという思いがあっため、「落ちたらまた来年までこの会社で働かないといけない」というプレッシャーが強かったです。
 入社してからはその会社で働きながら密かに通関士の勉強を続けました。初めての一人暮らしなので最初は慣れない事も多く、中々時間を取れませんでしたが、後に通勤時間、お昼の休憩時間、帰宅後がメインで隙間時間を勉強するようになりました。7月末までIATAディプロマの勉強もしており不安がありましたが、そんな中で受けた2回目の通関士試験。
 業法は合格点を超えた確信、関税法も多分合格点を超えたかな? 実務は計算に捻りがなく傾向的には去年通りだと感じ問題無し、と安心しました。しばらくは業法と関税法が難しくなると踏んでいた為、そちらの方をメインに詰める時間が多かったので今回の試験では救われました。

【そして合格へ】
 そして、ありがたいことに2回目の試験でとうとう合格しました。試験の勝因は完全に継続力だと思っています。音楽を聞きながらでも、一問一答をする。YouTubeを見ながらでも申告書を解く。机に向かって、向かわなくてもスマホにアプリを入れたりメモをしたりして日常の中に勉強を溶け込ませることが大事だと思います。オンオフの切り替えが大事という主張も分かりますが、私が短期的な詰め込みが苦手というのはストレス無く勉強する事を意識しすぎた故です。しかし裏を返せば、時間をかけてストレスが少なく成果が実ったと思っています。
 通関士試験を合格してやっと転職のためのスタートラインに立てて、今の仕事をいつでも辞める事が出来るという心の余裕が今の仕事へのプレッシャーも幾分かマシにさせてくれています。そのため今度は今の仕事を頑張りながら苦手な面接の対策をしっかりしつつ、資格の勉強をして志望している企業に行けるように頑張っていきます!

【最後に】
 世の中には困った時に助けてくれる人が多いのも事実です。しかし時には自分自身の努力が必要になる時もあります。まさに通関士試験はその通りで、独占業務のある国家資格の中では簡単だと言われますが、それでも付け焼き刃の勉強では受かりませんし現に何年も試験に挑戦する人はいます。
 しかし、合格できれば達成感・自信に繋がりますし、何より職業選択の幅が広がります。通関士試験に関わらず、自分を変えたい人には色々な勉強に是非挑戦していただきたいです。通関士試験に興味を持ったそこのあなたは是非みこ会に入ってください。市販の教材は解説が優しくないものもありますので、みこ会に入って素直に勉強すれば合格にかなり近づきます。

使用教材
・翔泳社の通関士教科書(赤)、過去問題集(青)
→時々昔の問題で現行の教科書にないエグい問題があり心折れる事があるので、モチベーションの観点から青はオススメできないかもしれません。
・ゼロからの申告書
→申告書の演習用です。解説が時々不親切なのがネック
・通関士過去スピードマスター
→一問一答の所は引っかけ問題の解説があり、参考になる部分が多いと思います。
・計算問題ドリル、関税評価ドリル
→実務の計算部分の対策本、一通り演習をした方が良いです。
・みこ会の課税価格の原則
→基本的に全部網羅されているし解説が親切なのでこれを読んでおけば間違いないです。
・LEC講座(難関科目攻略パック)
→みこ会とコラボしていて安かったので受講、応用メインですが、既存の問題を解くよりは気付きが多く気分転換にもなりますし良かったです。
・みこ会一問一答アプリ(1番お世話になった)
→目安として業法、関税法で99%、実務は100%の精度まで上げれば大丈夫です。何問か知識が混ざってしまう問題あるのでそれはメモをしておいた方が良いと思います。
・通関士試験過去問
→アウトプット用、周りを見ていると3周くらいはしてる人が多かった印象です。