「表面的理解」から「真の理解」を意識することで一発合格

もねささみ さん(20代女性 大学生 2018年度合格 受験回数1回)

第52回通関士試験に幸運にも私は一度で合格することができました。私の受験記を読んで来年以降の受験生の方の助けになれば幸いです。

~4月~

私は大学二回生で英語を専攻しています。就職は海運業界を希望しております。大学一回生の夏休みに開かれた学内就職説明会に出席しましたら、海運会社に就職された先輩から、TOEICのスコアの他にも通関士を保有していると内定に有利になることもあると教えていただきました。

そこで、通関士について調べましたところ、英語の能力とは別の能力が試される試験であって、合格率の低い難関国家資格だという情報が出てきました。なるべく早く取ってしまいたいと思いましたが、一回生後期は授業やサークルが忙しく通関士の勉強はできませんでした。

二回生の四月になり、本腰を入れて取り掛かろうと、情報収集を開始しました。実家は裕福ではなく、奨学金とアルバイトで私は学費と生活費を賄っているため、なるべくお金をかけない方法を希望していたのです。

そんな折、独学で短期の一発合格を果たしたというみこさんのブログに出会いました。すぐに連絡をとらせていただいたら、大学生なら社会人より時間があるだろうから、この時期からでも無謀ではないとの返信をいただきまして、通学や通信教育は使わず、みこさんの講座を受けて自習することになりました。

参考書の選択は、通関士試験合格ハンドブックに決め、過去問集はTAC出版のスピードマスターを選びました。

まだ二回生で授業を多めに履修していたのですが、空いたコマと最後の授業の後を使い、アルバイトの無い日は大学図書館で、閉館時間まで通関士試験の勉強をしました。土日や祝日は、午前中を図書館で通関士試験の勉強に使い、午後はサークルに参加することが多かったと記憶しています。

~5月~

4月に参考書と過去問集を3周ほどできたこともあり、ゴールデンウィークあたりになると、順調に感じる程度には分かることが増えてきました。

~6月~

5月には150時間近く勉強したのですが、過去問を解いても4月からスコアが伸びず、何度も同じところを間違えてしまうことに気が付きました。このときみこさんに相談したところ、表面的な字面だけを理解してその根底にある原理を理解していないという指摘をされてしまい、原理から理解する方法を教わり軌道修正することにしました。6月終わりにはスコアが伸びるようになり、殻を破れた感触が自分でもありました。そして、申告書の演習を更に積むためにゼロからの申告書を購入しました。

~7月~

7月に入った頃に計算すると通関士試験の勉強に費やした時間は約450時間です。毎日アプリで記録していたので、記録された勉強時間が増えていくのがやりがいの一つでもありました。時間で決まるものではないかと思いますが、これだけ勉強したというのが視覚化されることで、後戻りできなくなり自信もついてきます。時間の記録は精神安定剤にもなるので、不安解消のために皆さんにもやってみてもらいたいです。このことをみこさんに話しましたら、みこさんは記録する手間が勿体ないし見返すのも面倒だからそういうことは計算しないとおっしゃっていて、みこさんらしいなと笑ってしまいました。

8月に模試を受けることが決まり、模試を本試験の予行とするため、模試の日に全科目が合格基準点に乗るように計画を練り直し、準備しました。いくつの模試を受けるか悩みましたが、お金がかかるのを避けたかったのと、8月の集中力を一つの模試につぎ込みたかったので、日本関税協会の模試ひとつだけを受けることに決めました。

7月は大学の期末試験が重なっていたので、通関士試験の勉強時間を減らして調整しました。その分8月に多めに勉強しています。

~8月~

模試を受けるための勉強と模試で一ヶ月終わってしまいましたが、全科目を並行して勉強することはいい経験になりました。模試を受けて大切なこと、気づかなかったことを色々見つけられたので、受けられるなら受けるべきかなと思います。

~9月~

模試の結果が満足いくものでしたが、本試験にはまだ時間が少しあるので、油断のないように気を引き締めました。通関業法と関税法などはもう安全圏かなと感じたので、勉強時間の2/3は通関実務対策に充てることにしました。申告書と計算式は過去問、問題集ともに何度も回し、自分の弱点を分析できたと思います。

それと、10月の本試験に向けての計画をもう一度練り直しました。模試を受けるために立てた計画を見返して、こうすればよかったのでないかと反省した箇所を改良して、本試験に向けての計画としました。

~10月~

10月に入ると約800時間勉強していました。自分でも受かりそうとの感覚はありましたが、油断せずに机に向かいました。風邪を引いたりするのが怖いので、10月に入ってからは大学図書館は利用せず、なるべく自宅学習をしていました。

本試験の手応えは微妙でしたが、自己採点では全ての科目で60パーセントを超えていたので、勉強の成果が出たということではないかと思われます。

~12月~

合格発表で自分の名前を官報に見つけて一安心。頑張って本当によかったです。

~合格の理由~

6月に早めに軌道修正できたのが効率よくその後の勉強をするためのターニングポイントになったと思います。通関士試験の問題は、原理を理解してないと正解できないようになっているものが多いので、そこを理解せず時間だけかけても堂々巡りになっていました。

独学でも合格できる試験ですが、人の目が無いため、強い気持ちを持ち続けることが大切です。アプリでの時間記録はモチベーション維持に役立ちました。